学校や寮生活では留学生たちを直接サポートしながら、学校と保護者の潤滑油的存在としてもしても活躍する日本人スタッフの高宮雅子さん。
親子留学組にとっても、単身留学組にとっても、学校とのやりとりは、正直なかなかハードルが高いもの。
それゆえ、「この人がいるからエプソムを選んだ」という保護者も多いのです。
ワクワク海外移住のデイジーも普段からお世話になっている雅子さんに、お話をうかがいました。
ーーエプソムのジャパニーズ・リエゾン・オフィサーとして、雅子さんは日本人留学生や保護者に対して、どんなサポートを行っているのですか?
さまざまな役割がありますが、いちばんは保護者と学校をつなぐことです。
学校からの連絡がすべて英語のため、わからないことも多いと思います。そんなとき、通訳や翻訳のお手伝いをさせていただいています。
また、エプソムカレッジ・マレーシアは、6つの寮があるボーディングスクールですが、今年から女子寮で生活面のサポートをするアシスタントハウスミストレスをしています。
ーー雅子さんはエプソムのスタッフでありながら、双子のお子さんをエプソムに通わせている保護者でもありますね。両方の側面から見たエプソムについて教えてください。
保護者としては、子どもたちが「学校が大好き」というのが、いちばんうれしいことですね。
エプソムは、プライマリー(小学部)からシックスフォーム(高校生)まで学んでいますが、お互いに名前を呼び合うぐらいの顔見知りで、とてもアットホームな雰囲気があります。息子たちにとっては、年上のお兄さんやお姉さんに自然と憧れをもつことができるとてもいい環境です。
授業でも、疑問点や不安な点などは、先生が敏速に納得いくまで対応してくれる安心感がありますね。勉強、運動、アートや音楽などの文化活動と、バランスの取れた文武両道の教育を行ってくれていると思います。
エプソムのスタッフとしては、先生方とともに学校生活と寮生活両方の面でサポートしているので、とてもよい関係ができていると思います。何か問題が起きた場合も、みんなですぐに連携を取り、対応できるのがいいですね。
先生方は、学校と寮で生徒たちと同じ時間を過ごしているので、生徒たちのすべてを面倒見ています。また、生徒たちも夜のプレップタイムという勉強時間に、寮の先生がそこにいるので、「勉強しなくてはいけない」と当然のように思ってます。
先生も生徒も、一緒に過ごす時間が本当に長いので、自然に密な関係になっていると思います。
ーー単身留学というと、ホームシックや生徒間のトラブルを心配される親御さんが多いかと思います。エプソムではどんな対応をしていますか?
個人差はありますが、みんなが通る道ですね。
先生方や私たちスタッフも、時間が解決するとわかっているので、ホームシックにかかっている子に寄り添って話を聞いたり、同じ経験をした生徒をバディにつけて励ましたり、安心できるように努力しています。
しかし、いちばんの解決は生徒たちを忙しくすることです。
放課後スポーツしたり、週末は、寮でトレジャーハンターなどアクティビティで忙しくしていると、気づけば3週間経っていたりします。
本来、子どもはたくましいので、毎日忙しいと日本のことを恋しく思う時間が減り、友だちと過ごす時間が増えて楽しくなり、ホームシックがなくなっていきます。
ケンカなど、ちょっとした諍(いさか)いについては、大抵の場合、双方に原因があるようです。
もちろん当事者たちに話を聞きますが、学校にも寮にもエキスパートがいるので、一緒に解決方法を検討することもあります。
最終的には当事者同士がお互い歩み寄り、解決する必要があると思います。
ーー日本人留学生たちは、雅子さんの目にどのように映っていますか?
みんなとてものびのびしていると思います。
単身留学生たちは、親御さんと離れていることで感謝の気持ちを持つようになり、日本のご家族ともよい関係が築けるようになっているのもすばらしいです。
ボーディングという環境にいると、自分の思い通りにはいかないことも多いですが、多感な時期に人として必要なことを多く学んでいると思いますよ。