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そのすべてが至福!ジョホールバルの新店「SUSHI SHIN 心」

すべてに気が配られていて、至福を感じることができる素晴らしいレストランがジョホールバルに2月1日にオープンします!

今回、プレオープンの試食会に招待いただきました。

こんなに素敵なお店ができるなんて、ジョホールバルもここまで進化したか!と思えるお店。

全貌をレポートします。

昔ながらのショップロットの中にできたジャパニーズフュージョンレストラン。

向かいには大きくてド派手な中国寺院が目印です。

店内に一歩入ると、凛とした空気と、一枚板のカウンター。

カウンター上には、ネタが入る木箱に、新鮮な食材。

包丁や菜箸やわさびのおろし板(サメ皮!)などの調理器具も美しいものばかり。

否応なくおいしいものを出してくださるのではないか、という期待が高まります。

料理は、おまかせコースがRM188、RM388、RM488、RM888。

RM188のコースは、前菜、寿司7貫、スープ、デザート。

この店の味をいろいろ楽しみたいなら、RM388からのコースがおすすめです。

はじめてここに来るのなら、RM488のコースが一押し。

このコースは、基本的にアミューズ、前菜、刺身、冷菜、寿司7貫、蒸し物、スープ、デザート、玉露茶という流れになります。

オープン当初はディナーのみ、おまかせコースのみ、の提供になりますが、アラカルトメニューもできる予定。 今後のランチタイムの営業にも期待。

ヘッドシェフのJohn氏は、クアラルンプール出身の中華系マレーシアの方。

寿司と日本食の業界で10年の経験がある好青年。

誰もが名を知る和食の高級店で長い経験があり、日本でも魚を学んできました。

なぜこの和食の世界で働こうと思ったのか聞いたところ、「すきやばし次郎」の二郎さんをとりあげたテレビ番組を見て、その常に学び探求し続ける姿勢に感銘を受けたのがきっかけとのこと。

彼がその姿勢を持ち続けていることは、仕事の所作や使う道具、料理への技術と味から一目瞭然です。

その美しい作業を見ながら、会話を楽しみながら食事をするために、ここに来るなら絶対にカウンター席がおすすめです。

2人で食事をしながら会話をするのもの楽しいですが、1人で来て、じっくり料理を楽しむのも粋な場所。

さて、お待たせしました。

この日のおまかせコースの食事をすべて公開します。

まずはアミューズで大根の麹漬。

おろしたてのゆずの皮が散らされ、歯ごたえと香りを楽しめます。

お箸もこだわっていて、日本から取り寄せているものだそう。

アペタイザーは、ウニシューター。

ソーダ―メイカーが登場し、何が始まるのかとおもったら、酒とポン酢をあわせたものをスパークリング状態にし、北海道ウニにあわせます。

一口でいただくと、さわやかな酸味にウニの甘さが際立ちます。

冷菜は、かんぱちのカルパッチョ、トリュフキャビアとフレッシュトリュフ添え。

長く尖る美しい刺身包丁でかんぱちを切り、トリュフオイルに漬けたキャビアを添え、イタリア産トリュフを削ります。

トリュフをもっと堪能したい場合は、シェフにお願いすると好きなだけかけてくれますよ。 (追加料金は重さをはかって1g単位で加算。)

お刺身は、中トロと、あん肝。

ドライアイスの煙の演出があり盛り上がります。

言うまでもなく最高においしい中トロ。

わさびはもちろんすりおろしたての生わさび。

あん肝は、牛乳で臭みをとってから絶妙なタイミングで蒸しているそうで、すごくクリーミーながら軽くてふんわりしていて絶品。

続いて、冷菜のこの美しいお皿は、生ウニとトリュフの冷製パスタ。

トリュフの香りを纏ったカッペリーニに甘くまろやかな最高級ウニが絡みます。

そしてお寿司。

ガリも自家製で、薄切りではなく、ブロックをカットしたものがサーブ。

新生姜のさわやかな香りがダイレクトに感じられます。

ネタは、酢飯となじむ温度になるように最初にカット。

酢飯には黒酢をつかっているそうです。

すべてお醤油など味付けをしてから出してくれるスタイル。

皮を香ばしく炙ったとろけるような真鯛。

中トロには、柚子胡椒を添えて。

おかわりしたい。

えんがわは、切り目の入れ方が秀逸で絶品。

バーナーで炙って焦げ目をつけた後、さらに備長炭で香りをつけます。

ボタン海老にはフォアグラとキャビアと金箔まで載りました。

 フォアグラは備長炭で炙り香りづけして、金箔の量もたっぷりと。

金箔はお正月スペシャルバージョンかな。

私は、キャビアというと塩気が強いイメージだったのですが、ここで出しているものはほどよい塩気。

聞くと、料理とあわせたときにちょうどよい味が出るように、塩分量を製造元にオーダーして、控えめにしているのだそうです。

まろやかなシメサバは愛媛でみかんを食べさせて育てている「みかん鯖」。

高級すし店がこぞって使っている、歯切れのよい「丸山海苔」の海苔に、サバとガリと芽ネギを巻き込んだ一貫。

次は、ホタテのにぎりを作っているのだと思ったら、海苔にのせて、これでもかとウニをのせたお寿司。

ニヤケないわけがありません。

お寿司の最後は、炙ったカマスの一口どんぶり風。

脂がのってとろけます。

お寿司はここまで。

シャリ小さ目で、食べやすく絶妙な、厳選された7貫です。

続いてでてきたのは、とてもクリーミーで新鮮な白子。

マレーシアで白子を見るのははじめて。 同席した他の中華系マレーシアンのみなさんは、白子を食べるのがはじめてだそうで、これが何かなのか知ったら、女性は食べることに躊躇していました。

日本の旬の食材がマレーシアでいただけるのは本当にうれしいです。

蒸し物は、しっかりめの味付けで存在感ばっちりなカニととびこの茶わん蒸し。

そして、ボタン海老の頭でダシをとったお味噌汁。

その後出てきたデザートにまたびっくり。

この美しい練りきりの和菓子は、シェフJohnのお手製だそう。

小豆を煮て、濾して、成型するところまで、すべて彼の手作り。

和菓子もちゃんと作れる日本料理職人は、そんなに多くはないはず。

ここでも彼の探求心と学びの姿勢を見せつけられました。

シメは厳選された極上の玉露。

ああ至福。  

実はデザートの前に、本来はアラカルトメニューである、和牛カツサンドを味見させてくださいました。

松坂牛のシャトーブリアンのカツサンド! いろいろ食べ歩いている私でも、最高級中の最高級のこの部位、しかもカツサンドでいただくのははじめて。

しかも、シャンパン「クリスタル」と共に! この上ない贅沢!

ひとさらひとさら、すべてにおいて、すごい!とおいしい!という言葉しか出ないくらいのクオリティ。

料理も器も酒器も美しく、それでいて、カウンター越しのシェフは肩ひじ張らずに話したり聞いたりできるやわらかい雰囲気を出しているのがまた魅力です。

この店は、お酒の卸会社がオープンしました。

ジョホール内の300店以上の飲食店に卸しているそう。

だから、ものすごい品ぞろえ。

もし飲みたいお酒の銘柄があれば、予約の際伝えれば用意してくれると思います。

日本だと市販価格が3万円から10万円もする(マレーシアではさらに倍くらい!)日本酒の「十四代」や、シャンパン「クリスタル」など超高級ラインナップをはじめ、こだわりのお酒や、お手頃なものまでいただくことができます。

オーナーは大の寿司好きで、週に7日、いわゆる毎日お寿司を食べても飽きないと豪語する方。

ジョホールにはまだ本格的なお寿司屋はほとんどないので、クアラルンプールや日本で食べ歩きをしているそうですが、クアラルンプールの本格高級お寿司屋は制覇していて、どこがおいしいお店が知り尽くしています。

食材に対しての知識もものすごく、日本人でも食したことがない人がいる幻の食材のことも当然知っています。

だから、とにかく自分が満足のいくクオリティを追及したいと、この、カウンター12席という質を追及しつづけられる規模でお店をオープンさせました。

ジョホールでも、内装にお金をかけた店、見せかけは美しかったりかっこよかったりする店はたくさんありますが、食事やサービスで質を維持できる店はほんのわずか。

でもここは、このオーナーが認めた技術を持ったシェフが、質第一に、自由にやりたいことをやらせてもらっている雰囲気があり、スーシェフのきびきびとした働き方を見ていても、きっとずっと顧客に満足を提供し続けられる場所になるんだろうなという予感がします。

まだ本格的に高度な技術を持った日本料理店がほとんどないジョホールバルでは、正統派日本を打ち出しても、マレーシアの人の好みと相違点が出てきて、結果的にごく一部の日本通にしか受け入れられない、という懸念点がでてきます。

ですが、シェフは日本料理の高度な技術を持ちながらも、「アジアの人々に受け入れられる味にアレンジ」というのが念頭にあるので、マレーシアやシンガポールのセレブの心をとらえる料理をばっちり提供できていると感じました。

高級な食材、トリュフやキャビアやフォアグラやウニをたっぷりと使用し、繊細な味を組み入れながらも、こってり、まろやか、脂ののった、という、満足感がでる味わいを存分に出してきています。

わかりやすい高級感があるし、高級なお酒がそろっているので、接待などでも頻繁に使われるでしょう。

日本人不在なのに、こんなすごいレベルの日本料理店がジョホールバルに出てきたことも驚きです。

これからこのお店から目が離せません。

予約がなかなかとれない店になる前に、気になる方はぜひ行ってみてください。

1人か2人で行くのがおすすめ!

お子様連れの場合は、テーブル席になります。

相談後、アラカルトで子供向けメニューを作ってくれるそうです。

SUSHI SHIN 心

55 Jalan Keris1, Taman Sri Tebrau, 80050, Johor Bahru

TEL 07-333-9818 (予約は2/1スタート。現時点で2/9までは満席)

夜6時オープン (ランチ営業は今後検討)

https://www.facebook.com/sushishinjb/